野獣廃人「24㌘、覚せい剤です」
【朗報】淫夢語録、逆にすると希望が湧き出る
センター現代文直前チェック「真夏の夜の淫夢と、時代」
二〇〇二年にインターネット上で始まったムーブメントは、二〇一五年の現在となっても
勢いが衰えることなく続いている。大学球界の有名選手がポルノに出演するというゴシップ
から始まった(1)ソウドウは、それ単体で見れば(A)日本のマス・メディアにおいてありきたりな
現象でしかなかった。すなわち、スポーツ界や芸能界の有名人が社会通念に照らしてふさわしく
ない行動に及び、それが陽の下に晒されて名誉や地位を失うという、メディア史の中で幾度と
なく繰り返されてきた流れに過ぎなかった。しかしながら、この現象が二〇〇二年という日本の
高速インターネットの本格的普及期と重なったためか、この事件は奇妙な展開を見せていく。
そして十四年に渡ってその存在感は続き、今や元のスキャンダルを知らない人がこの事件に
関係するミームに触れることすら珍しい話ではない。あまりに強い影響力は、日本社会における
性的マイノリティという問題をも(2)ケンジさせる役割を果たしたといって過言ではないだろう。