1 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2017/08/04(金) 23:13:57.75 ID:RmoyzafUd.net
2017年6月末、日本初の人工知能に特化した展示会「AI・人工知能EXPO」が東京都内で開かれた。
そこにはディープラーニングや自然言語処理など、さまざまな人工知能関連技術でビジネスを展開する企業が数多く出展。そのなかから、人間への「優しさ」をキーワードにプロダクトを取り上げる。
「離職」と闘う人工知能KIBIT
ところで、命にかかわる病気や怪我にいたらずとも、わたしたちの日常はストレスに満ちている。仕事から逃げ出したいと思ったことは、誰にだってあるものだ。
一方、経営者側にすれば、人手不足のご時世で離職は手痛い。不穏な気配があろうものなら、配置換えや待遇改善といった手立てを講じたい。
FRONTEOの人工知能エンジン「KIBIT」は、膨大なテキストデータからある種の兆候を発見するのが得意だ。たとえば「不正を企てようとする電子メール」や「自殺につながりかねない言動」…。
最近では、医療事務を手掛ける企業の面談記録の解析に取り組んでいる。テーマは「離職率の低減」だ。
「年間5,000人にもおよぶ新入社員の面談記録から、不安や不満を抱える人を早期発見する。KIBITを活用すれば退職につながりやすい順に数値化できるので、フォローを効率良く行えます」と、FRONTEOコーポレートコミュニケーション部の池内敦司は説明する。
人間の「機微」をくみとるAI、それがKIBITという名の由来。そのアルゴリズムは、企業の人事担当者が舌を巻くような驚くべき結論を導くことも少なくない。
最近ではKIBITの判断に影響を受け、人間側がレヴェルアップする事例も生まれているという。「KIBITと人間が切磋琢磨する、という相乗効果も期待できます」と池内は語る。
ストレスに耐え、我慢の果てに体が悲鳴をあげて病欠。あげく離職するという「ストイックな資質」をもつ社員を手放さない努力は、いまどきの成長企業にとって必要条件だろう。
一方、どんな業界でも真面目なヤツほど泣き言をこらえるもの。企業の人事担当者には、面談において「行間を読む」練度の高い技が求められる。
それはそのまま「優しさ」と読み替えてもいい。そしてKIBITは数千、あるいは数万人分もの面談記録を、不眠不休で解析し続けてくれる。
ちなみにKIBITは愛らしいロボットKibiroにも搭載が可能。一家に一台という時代が来れば、家庭内の不協和音をくみ取って、プライベートの充実にも貢献する可能性をもっている。
ところで、わたしたちがSF映画のごとき「AIの反乱」を恐れる理由は、ヒトのコンディションが不完全であるということ、すなわちヒトの身体性までもAIの将来に投影してしまっているからではないか?
「AIがヒトより優しくなる」未来は、皮肉なことに「AIにヒトのすべてを模倣させない」ことによって実現する。そんな気配をこのイベントに感じられた。ウソ偽りなく、「(ちょっとシニカルな)聖者の足音」が聞こえたのである。
https://wired.jp/2017/07/08/ai-expo-2017 続きを読む